コラム・エッセイ
映画「凪の島」
翠流▼瀬戸内海を舞台にした映画と演劇が今年夏、登場する。映画は下松市で撮影された周南公立大学教授でもある長澤雅彦監督の「凪の島」、舞台は「はぐれ刑事純情派」などに出演している俳優の若林哲行さんのプロデュースで特攻兵器「回天」の搭乗員を描いた「碧(あお)き海」だ。
▼「凪の島」は一足早く試写会で見ることができた。瀬戸内の小さな島で、家族や島の住民に囲まれながら成長する少女を描くが、登場人物一人一人が心の中に傷を持つという深みのある物語。主役の子役、新津ちせの力と、長澤監督ならではの映像美の世界も堪能できる。
▼そして地元にとって最もうれしいのは、知り合いがたくさん登場して俳優といっしょに名演技をしていること。コロナ禍で限られた撮影日数で、下松市のKビジョンなどの長澤監督とともに続けてきた映画制作活動の集大成となる今回の映画が完成したという。
▼ロードショーのスタートは8月19日(金)。東京の新宿ピカデリー、下松市のMOVIX周南で同時に封切られる。全国へ、この瀬戸内海の島と人の営みが発信されることを願いたい。
▼「碧き海」は26日(金)、27日(土)、28日(日)に山口市民会館大ホールで上演。若林さんのほか周南市出身のてっしー手島さんが出演していることも話題になっている。軍隊に入り「人間魚雷」の搭乗員に志願する若者たち。この夏必見の演劇。チケットは一般4千円、学生2千円。周南市文化会館などで扱っている。夏の終わりに映画と演劇で平和を考えたい。
(延安弘行)
