コラム・エッセイ
長田海浜公園海水浴場
翠流▼周南市唯一の海水浴場だった長田海浜公園海水浴場が今年は開設されていない。猛暑続きの中の土曜の午後、公園を訪れてみたが人影はほとんどなく、木陰で語らう人がわずかにいるばかりだった。
▼同公園は旧新南陽市時代に完成し、海水浴場は漁業協同組合に管理を委ね、海の家も開かれていた。市役所では水産課の所管になっている。ところが昨年夏、海上に設置していた滑り台で死亡事故が発生。海水浴場は開設期間の途中だったが、中止になった。
▼水産課でも今年は開設しようと関係者と協議を重ねながら準備をしてきたが、事故のあった滑り台を撤去したことで、警備体制の見直しが必要になった。これまで開設の時間中は4人体制で事故に備えていたが、滑り台がなくなったことで、利用者の分散が見込まれるためだという。安全が確保できなければ開設ができない。その結果、猛暑の夏なのに閑散とした風景となった。
▼公園の入り口には海水浴場が開設されていないため、サメ除けの網もないなどの説明の看板が数枚。開設されていなくても泳いでいる人がいるかと思ったが、訪れた時にはいなかった。
▼同公園は階段状の護岸や散策道、トイレ、駐車場もある。市民に親しまれていることは企業やライオンズクラブなどが清掃活動に取り組んでいることでもわかる。来年と言わず、今からでも市民にもっと訪れて欲しい場所。来年の夏は歓声が復活するだけでなく、新たな魅力を発信する場になることを願っている。
(延安弘行)
