コラム・エッセイ
笠戸島の壁画
翠流▼下松高美術部が描く大壁画(ウオールアート)の取材で下松市の笠戸島家族旅行村を訪れ、久しぶりに笠戸湾などの絶景を楽しんだ。海や魚をモチーフにした壁画も、インスタ映えを狙って、来訪者が絵の中に入り込める仕掛けもあり、訪れる人に親しまれそうだが、売店の屋上の展望台などからの海と島と山の大パノラマに目がいってしまう。
▼周南市の大津島、太華山、粭島、下松市の笠戸島、光市の虹ケ浜、室積海岸や象鼻ケ岬、上関半島や周防大島。防府、周南、下松、光、柳井、平生、田布施、上関、岩国、和木まで、瀬戸内海ならではのおだやかな海岸美が続いている。山口県の海岸といえば、最近は日本海に面した下関、長門、萩がよく取り上げられるが、瀬戸内海も負けてはいない。それぞれ、輝きを放っている。
▼観光は日本にとって大きな産業。山口県でもクルーズ船の誘致やリゾート施設の建設が話題になっている。一方で、有名観光地からはずれた滞在、体験型の観光も注目され始めているという。
▼周南3市は温泉などの資源に恵まれながら観光地としての開発は進んでいるとは言えないが、その分、まだまだ伸びる可能性が残されている。自然の景観だけでなく、食や文化、産業とその魅力は尽きない。
▼古代から大陸、九州と畿内を結ぶ幹線でもあった瀬戸内海。これから交流の地として世界各地からもっとたくさんの人が訪れる。下松高生が描く壁画もそのきっかけになることだろう。
(延安弘行)
