コラム・エッセイ
こあふるさと市
翠流▼周南市美術博物館の近くにあるふるさと産品の店「こあ」が二十八日の歳末市を最後に閉店する。最近までこの店以外では手に入りにくかった商品も多く、訪れるたびに鹿野ファームのベーコンの切り落としや市内産のはちみつ、手づくりのみそ、梅干し、八代のリンゴなどを買い求めていた。
▼最近はこれらの商品もほかの店でも買えるようだが、もう一つの魅力の“ふるさと市”は中心市街地ではみかけなくなった、生産者の農家の女性などとのやりとりが魅力。顔と顔を合わせての交流だった。ここまで育ったふるさと市。中心市街地ににぎわいを取り戻すためにも閉店を機により大きくなってほしい。
▼ふるさと市は、三月までは毎週火曜と木曜にこの店の跡で続けるそうだが、そのあとは未定。風雨の心配がなく、新徳山駅ビルもこれからオープンして訪れる機会が増える徳山駅の南北自由通路あたりでできないだろうか。
▼参加者が増えれば、再来年には市民利用会議室などのシビックプラットホーム(仮称)も完成する新庁舎で開くという方法もある。野菜や農産物、水産物に限らず、パンや雑貨などの店も参加できるようにすればにぎやかになる。
▼こあを運営していたのは市長が理事長を務めている市ふるさと振興財団。市民が集まり、持ち寄った産品を通じて交流する場の継続は、目に見える街づくり、地域起こし事業だ。一九九二年の設立から二十五年を迎えた同財団の腕の見せどころ。注目しておきたい。(延安)
