コラム・エッセイ
第百六十手「少年少女囲碁全国大会の引率①準備編」
「碁」for it 小野慎吾「第47回文部科学大臣杯・少年少女囲碁大会全国大会」が7月28、29両日に日本棋院東京本院で開かれました。各都道府県代表の小学生96人、中学生96人が優勝を目指し戦いました。筆者は日刊新周南の7月16日に掲載頂いた馬庭大翔さん(中学生の部)と馬庭直永さん(小学生の部)の引率で東京の本大会に出場して来ました。本大会前の7月26、27日に「第19回文部科学大臣杯 小・中学校囲碁団体戦全国大会」が同所にて開かれました。
こちらの大会は同じ小学校・中学校で囲碁が打てる3人1チームで行われる全国大会です。個人戦は各都道府県の小・中学生が2人ずつ代表で合計4人です。団体戦は1チーム3人のため各都道府県6人の出場者で個人戦より規模が大きいです。7月26、27日は日曜、月曜日で比較的大会に参加しやすい曜日設定になっています。恐らくは個人戦より出場する選手、引率されるご両親・関係者が多いのがその理由でしょう。
小・中学生は夏休み期間ですが、個人戦の日程の火曜、水曜日は社会人の多くは仕事です。ご両親の仕事の都合上、東京への引率が難しく全国大会の出場を辞退する例は全国各地でも少なくない事例で、山口県も類に漏れないです。
本大会の開会式で小・中学生の出場者が全国合わせて1,000人以上だったとありました。その中で県代表になった選手は囲碁の努力を惜しまなかった事かと思います。馬庭大翔さん、馬庭直永さんの棋力は二〜三段です。全国大会を優勝する方の棋力はだいたい七段以上です。
1日目を突破するにはリーグ戦で3連勝し、その後本戦トーナメントで1回勝ちようやくベスト8、2日目に残ります。現在の2人の実力を考えるとベスト8に残るのは正直厳しい棋力です。ですが、先生の立場から見たとき期待できる点が1つありました。それは2人共に大会に臨む時は「微塵も自身が負ける事を考慮しない」事です。
これは非常に大切な事でネットやSNSで、少しでも有名な選手は名前を検索すれば出る時代です。有名選手に当たる場合、尻込みする場合も少なくありません。筆者の好きな言葉は故・アントニオ猪木さんの「出る前から負ける事を考えるバカいるかよ!」です。実際の囲碁の試合で重要なのは実力より試合に臨む「心」です。実力はその日の体調・精神他で大きく変わります。
馬庭大翔さん、馬庭直永さんは練習試合で負けた時にいまだに悔しくて泣く事があります。それは自分自身が囲碁に関して「努力」してきたからだと思います。筆者も子ども時代はそうだったはずなのですが、いつしか試合で負けても「仕方ない」という精神で泣く事はなくなりました。それは自分自身が真に囲碁に対して「努力」してない事もあるかと思います。
そういった意味で生徒からその精神を教えてもらう事は多々あります。長くなりましたが、次回も引き続き「少年少女囲碁全国大会の引率」の出来事を書く予定です。
負けたら泣けるように努力を「碁」for it(頑張る)!
少年少女囲碁 全国大会 玄関前で記念写真
