コラム・エッセイ
(62)ライオン岩
再々周南新百景 佐森芳夫(画家)今年のゴールデンウイークは、4月26日(土)から5月6日(火)までの11日間と言われている。連休の途中にはさまれている4月28日、30日、5月1日、2日の平日に有給休暇をとることができれば11連休になる。
もしも、11連休が可能となれば、海外旅行を含めた選択の幅が一気に広がってくる。しかし、ほとんどの場合、前半と後半に分かれた短い休みとなるに違いない。それでも、休むことができるだけでも幸せと言える。
この時期は、暑くもなく寒くもなく、行楽にはちょうど良い気候である。たとえ、ゴールデンウイークの期間に十分な休みを取ることができない場合でも、わずかな時間さえあれば、簡単な方法で行楽気分を楽しめる。
その方法は、空を見上げることである。何かを準備する必要もなければ、どこかに出かけて行く必要もない。屋内にいる場合は、窓を開けて空を見るだけで良い。屋外にいる場合は、その場で空を見上げるだけで良い。
その時の空が、澄み渡った青い空であったとしても、あいにくの曇り空であったとしても、雨を降らしている空であったとしても構わない。空を見ることによって、今の季節の様子を感じ取ることができるはずである。
運よく、その空の下に、芽生えたばかりの若葉を見つけることができたとすれば、最適な風景が完成したことになる。さらに、近くに出かけることができれば、山全体をおおいつくす新緑を直接楽しむこともできる。
「五月晴れ」と書いて「さつきばれ」と読む。どこまでも澄んだ青い空が広がる今の季節にふさわしいと思えるが、本来は、旧暦の5月にあたる梅雨時期の晴れ間のことを表した言葉として使われていたものである。
しかし、現在では間違いと言うことができないほど広く受け入れられているようである。その言葉を、あえて使いたくなるほどの青空が広がった周南市鹿野では、新緑に生まれ変わったライオン岩を見ることができた。
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