コラム・エッセイ
「二つの米」
周南漫歩◎いったい私たちはいつまで「二つの米」に振り回されるのだろうか。資源がなく、減反で食料自給率を低下させたツケが、トランプ旋風によって一気にあらわになった形だ。
◎一つ目の「米」はまさに「コメ」だ。小泉進次郎農林水産大臣の就任を境に米価は下がり始めているが、ここまで混乱したのは長年の農政のひずみが元凶だろう。インド、タイに次ぐ世界3位のコメ輸出国であるベトナムの知人が「食料の自給と輸出こそ、最大の安全保障だ。武力だけが安保ではない」と言っていたことを思い出す。
◎二つ目の「米」はあの「アメリカ」だ。トランプ関税が世界中を席巻し、影響が無縁な国はおそらくないのではないか。先の読めない暴走老人と言われても仕方のないトランプ大統領の今後は「トランプ占い」でしかわからないと、ユニークなジョークがそのうち出回りそうに思える。
◎この調子だと年末に発表される「今年の漢字」は、もしかしたら「米」かもしれない。仮にアメリカ産のコメを漢字で表記すると、上から読んでも下から読んでも同じ「米国米」となる。こんな言い回しが常態化しないように、国内産のおいしいご飯が安心して安く食べられる世の中が切に求められている。
(山上達也)
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