コラム・エッセイ
実力も運のうち
ちょこっと豆知識 立入塾マイケル・サンデル教授の白熱教室は、教授が一方的に講義をするのではなく、学生たちと対話し、学生自身が考え学んでいく授業です。講義の様子はテレビ番組となり大きな話題となりました。そのサンデル教授が今年の4月に「実力も運のうち 能力主義は正義か?」と言う著書を出しました。出版のニュースを見た時、すぐにでも読んでみたいと思いました。実は白熱教室の番組をちゃんと見たことはなかったのですが、教授の名前は気になっていました。
早速近くの本屋で探してみたのですが見つけられず、ネットをチェックしてみると殊の外高価で購入を迷っていたのですが、しばらくしてこの著書を題材にした白熱教室の番組が放送されました。アメリカ、中国、そして日本のエリートと言われる大学の学生が数名ずつ教室に呼ばれ、教授と対話していきます。教授は学生たちに「あなた方は素晴らしいエリートですが、ほんとに自分の能力と努力で今のポジションにいるのでしょうか?」と質問を投げかけます。自信に満ち溢れた学生は「自分には才能もあるが、それ以上に他人よりも多くの努力をして来た。その結果が今の状態だ。」と答えます。
それに対して教授は「確かに君たちには能力もあり努力もして来ただろう。しかしそれは自分が今ある環境下だからできたのではないだろうか。学問に集中したくても様々な理由で叶わなかった若者もたくさんいただろうし、立場が変わっていればその若者たちが君たちの席に座っていたかもしれない。」学生たちは少し考えてうなずきました。サンデル教授は学生たちを褒めながらも、他人に対して謙虚であるようにと諭し、学生たちもそれに気づいていきました。
今年の新語の一つに○○ガチャと言うのが選ばれました。特に親ガチャと言う言葉をよく目にしました。多くの若者が親ガチャではずれを引いたのだから仕方ないと諦めているようです。しかし、日本人として生まれた事自体が貧困にあえぐ国や戦争中の国に生まれることと比べると、すでに大当たりだと言えます。だからこそ謙虚に頑張らないといけないのです。
(立入塾 山口県周南市開作北819-7 TEL.0834-25-4553)
