2026年01月15日(木)

トップインタビュー

電子化への対応が生命線

赤坂印刷株式会社社長 赤坂徳靖さん(57)

PROFILE

あかさか・のりやす
1962年周南市生まれ。
大阪経済法科大卒。84年家業の赤坂印刷入社。
専務を経て2005年3代目社長に就く。

ペーパーレス時代と言われて久しいです。電子化の進展を反映し、紙の国内需要が9年連続で前年実績を下回る発表もありました。
 電子化の急激な進展は肌で感じます。それに対応できるよう毎年億単位の設備投資をして新しい機器を導入しています。
 情報をやり取りする行為自体は今後も減りません。そのツールが紙からデジタルに変わるだけです。その波に乗り遅れさえしなければ生き残りは可能だと考えています。
紙はその一方で「なくなる、なくなる」と言われながら意外にしぶとい印象を持っています。
 市場の縮小は避けられないでしょうが、紙の利便性、取り扱いの容易さはどのコンピューターにも負けないと思っています。紙は光さえあれば読めますが、コンピューターは電気がないと無理です。紙は折ったり、その辺に置いたりもできます。情報を簡単に手に入れられる優位性は失われないでしょう。
 ただ、それがいつまで持つかはクエスチョンマークです。生まれた時からデジタル機器に慣れ親しんでいる世代が社会の中心になった時、情報を得る手段で紙を選ぶかどうかは分かりません。
印刷は宣伝・広告の商業印刷、伝票・帳簿の事務用帳票印刷に分けられるそうですが、赤坂印刷と言えば「帳票印刷の赤坂」と言われるぐらい後者の部門で名が通っています。
 売り上げベースで前者と後者の比率は2対8です。帳票印刷は商業印刷に比べて地味ですが、品質を保って納期を守れば安定した収益が望めます。顧客から信頼を得られれば継続的な受注が確保できます。
一見単純に思える帳票印刷も近年は複雑化してきました。宅配便の伝票を見てもシールが貼ってあったり、複写が精密化したりしています。これを大量に短納期で製版するのは相当程度の能力を要します。
 帳票印刷は事業エリアを広げないと仕事がありません。その点、東京市場は大規模で魅力的です。中央官庁など大口の取引先も数多い。
東京進出を図る上で地方に本社機能を置くのは不利に働きませんか。
 顧客と綿密な打ち合わせの要る商業印刷と違い、帳票印刷では不利益は感じません。東京の印刷業界は分担制で営業、製版、印刷、製本とすべて別会社です。地方の印刷業者は印刷に関することなら何でもやりますので基本的に一貫生産です。納期が短縮できる上、人件費も東京より安いのでコストも下げられます。むしろ地方の企業の方が利点があると考えています。
 近く愛知県の印刷工場を買収する予定で、そこを東日本に向けた生産拠点にし、事業拡大を図ります。
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