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政治 : 光市のニュース
磯部氏初当選、三つ巴制す 清水、山近氏及ばず 光市初の女性県議に
政治光市山口県議選光市選挙区補選は県知事選と同じ6日に投開票され、無所属新人で元市議会副議長の磯部登志恵さん(62)=室積松原=が当選した。自由民主党公認の新人で前市議の清水祐希さん(35)=島田=と、無所属新人で元連合山口事務局長の山近和浩さん(57)=岩狩=は及ばなかった。磯部氏は合併前を含めて光市で初の女性県議となる。
投票率は49.03%。任期は辞職した秋野哲範前県議の残り任期の来年4月29日までの約1年2カ月。
■室積の高投票率、磯部票の上積みに?
この補選は昨年3月に非自民の秋野前県議が病気のため辞職したことに伴うもの。昨年6月に秋野氏に近い山近氏が出馬を表明し、7月には市議1期目の清水氏が自民党公認で出馬を表明。11月に磯部氏が無所属で出馬の意向を明らかにし、1議席を新人3人で争う構図になった。
清水氏は自民党の河野亨県議の説得に応じて出馬した形。昨年末には河野氏自身が清水氏の選対本部長に就任して選挙戦を指揮し、市川熙市長や中本和行市議会議長、林節子同副議長、市議会保守系会派のこう志会の議員4人や公明党光支部も全面支援した。しかし知名度の低さが響き、自公両党の支持層を固めきれなかった。
これに対して磯部氏は、一昨年10月の市長選で現職の市川氏と対決し、1万2,517票を獲得して1,799票差まで肉薄した知名度の高さが勝因につながった。自ら会長を務める光年金協会のメンバーも高齢者を中心に支持拡大の力になった。
山近氏は政策を前面に出した戦いを展開。人望の厚い弘紘一郎後援会長を中心に支持を広げたが、古巣の連合山口の推薦が得られなかったのが響き、秋野氏のように労組票を固められなかった。
投票率が磯部氏の地元の室積地区で55.59%と市内7地区でトップだったのも目を引いた。これも市長選で惜敗した磯部氏が同情票を上積みした側面として注目される。
■磯部氏、自民入党「慎重に検討」
今後の焦点は来年4月の本選。磯部氏と清水氏は出馬を明言しており、現職の河野氏を含めて少なくとも3人で2議席を争うという今回以上の激戦になることが予想される。
当選した磯部氏は自民党入党には慎重な考えを見せ、所属会派は今後、本選を考え検討するという。磯部氏の自民党入党を警戒していた自民党県連総務会長の河野県議は、清水陣営での記者の共同取材に「この補選で自民党公認候補に立ち向かった者は、未来永ごう、自民党会派に入れないことを党の会派会議で確認している。磯部さんが仮に自民党会派入りを希望しても認めることはない」とけん制していた。
当日有権者数は4万2,308人、投票者数は2万743人。投票率は定数2の本選で選挙戦になった2015年4月の52.08%より3.05ポイント下回った。
開票作業は市総合体育館で県知事選と同時に進められたが、新型コロナウイルス感染症対策のため、開票作業に従事する市職員は全員、ビニール手袋を着用して作業をした。
■「22年の実績」を高得票に 磯部氏・快勝に雪辱の喜び
室積松原の磯部氏の狭い事務所には後援会の山下和恵会長、二十八(つちや)昭子事務局長、顧問の加賀美允彦元市議ら支持者約20人が詰めかけた。当選が決まると大歓声がわき起こり、万歳三唱を繰り返して喜びを爆発させた。
当選を受けて磯部氏は「一昨年の(市長選落選の)悔しい思いから、みんなで努力し、女性目線で市議22年の実績を訴え続けたことが勝因。県議選という大きなステージで昨年の市長選に近い票をいただくことができたのは本当にうれしい。来年の本選に向かって、今回いただいた票を忘れることなく、地道にやっていきたい」とあいさつした。
報道5社の共同取材で磯部氏は、自民党入党の意思の有無に「さまざまな党派から支持をいただいたと思っているので、すぐに会派に所属することは考えず、来年の本選までに市民の代弁者として地道に活動したい」と話した。県議会では各種検診の受診率を上げること取り組んでいくという。
一昨年の市長選で対決した市川熙市長の関係は「市職員とコンタクトをしっかり取り、声を拾っていきたい」と話していた。
(福原壮大)
■「ふるさと政治家」再起誓う 清水氏・来春の本選出馬明言
虹ケ浜の清水氏の選挙事務所では支持者約50人が開票の様子を見守ったが、午後10時50分の開票率94%の速報で、磯部氏9,400票▽清水氏6,100票▽山近氏4,200票の情報が届くと、事務所内は静まり返った。
常任参謀の中本和行市議会議長が票数を報告。選対本部長の河野亨県議は「この責任は一番に私にある。今後彼がチャンスをつかもうとした時には、またみんなで集まって当選させよう。これからも清水君を支えて行こう」と声を詰まらせながらあいさつした。
清水氏は深く頭を下げて敗戦を詫び「ふるさとのために働く“ふるさと政治家”を目指す決意にいささかの揺るぎもない。再び挑戦する機会があれば間違いなく挑戦することを誓う」とさらなる支援を要請。市川熙市長もあいさつして、清水氏の今後の活躍に期待を寄せた。
このあと清水氏は報道4社の共同取材に応じ「来春の県議選には再び立ち、必ず当選したい。あすから行動を始める」と明言した。
清水氏は集まった支持者一人一人に頭を下げて支援に感謝し、支持者も「次は必ず勝とう」と清水氏に声をかけてねぎらっていた。(山上達也)
■「政策前面」浸透できず 山近氏・本選への対応白紙
三井の山近氏の事務所では支持者約30人が開票状況の報告を待ったが、山近氏の落選が決まると、支持者は一様に肩を落とした。
後援会の高畠修幹事長は「山近氏が深く広く具体的な政策を訴え続けたことを誇りに思う。この結果は率直に受け止めねばならない」と頭を下げた。
弘紘一郎会長は「なぜ4千票なのかという思いが強く残念だが、磯部氏のジェンダー理論が有利に働く中、よく戦ったともいえる。本選に再度挑戦するなら、相当ふんどしを締めていかねばならない」とあいさつした。
則子夫人とともにあいさつに立った山近氏は「厳しい結果になったが、ひとえに自分の力不足だ。政策を明確に戦おうと準備してきたが、組織的な広がりを作れなかった上、コロナ禍で活動を制約された」と述べた。
さらに「献身的に支えて下さった皆さんに心から感謝を申し上げる。結果は真しに受け止め、今後のことは弘会長に相談し、また皆様に報告したい」と理解を求めた。
記者の取材に山近氏は「今後の活動は何も考えていない。あすから考えたい。本選の出馬も相談し、検討していく」と答えた。(山下仁美)
■解説 政策論争のある選挙戦を
「このままでは磯部さんに負ける」―昨年11月に磯部登志恵氏が出馬を表明した直後に、先行していた山近和浩氏と清水祐希氏が相次いで緊急会議を開いた記事を本紙は載せたが、開票結果はその見立ての通りになった。
磯部氏の当選は一昨年の市長選惜敗後、地域活動に地道に取り組んだことや、市長選で得た高い知名度に支えられたといえる。市長選の時のように磯部氏の友人の藤井律子周南市長に近い精鋭部隊の支援はなかったが、それがかえって磯部氏の素顔や思いをまっすぐに市民に伝えられた可能性が大きい。
磯部氏は今後、自民党会派には入らずに独自の立場で県議会に臨むと見られる。市長選で対決した市川熙市長との連携もあり得ない中で、来年の本選で再び勝利がつかめるかが注目される。
一方、清水氏の落選は、清水氏を担ぎ出した河野亨県議の今後にも影響がありそうだ。本選で河野県議は自身の当選に向けて運動するのは当然だが、清水氏にも一定の配慮が求められるといえ、それが磯部氏を交えた三つ巴にどう響くか。清水氏は35歳とまだ若く、今後の成長が期待される。
一方、山近氏が選挙戦で訴えた政策は完成度の高い充実したものだったが、それが得票に結びつかなかったのはつらかっただろう。光市の選挙を「お願い型」から「約束型」に進化させる第一歩になったのではないか。
それにしても投票率が50%台を切ったのは痛い。選挙では候補者とともに有権者も試される。告示前に選挙違反の警告が相次いだことは各陣営とも深く反省すべきだ。
来春の本選では熱い中でもクリーンで、政策論争のある選挙戦を期待したいし、それを願わない市民はいないはずだ。(山上達也)
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