2026年10月23日(金)

コラム「一言進言」

不備続出の新庁舎完成

〜役所は最高のサービス業か〜

■新規オープンの店は、開店前にプレオープンなどでリハーサルをする。通路は大丈夫か、水回りは支障がないか、椅子の配置はどうか。チェックは厳しい。もちろん人の動きも重要だ。業者も立ち合いで、不具合はすぐに改善してもらう。サービス業の基本だ。さあ、周南市新庁舎がいよいよ全面的にオープンする。いや、した。

■本紙で指摘したが、まさかの準備不足が続出だ。いったい、日建設計はどうしているのか。請け負った五洋建設は何を見ていたのか。とりわけ新庁舎建設の担当者はどんな取り組みをしていたのか。

■たとえば北側の入り口。真っ黒な板があるだけでわかりにくく、目の前の高齢者は右往左往していた。表示が全くない。書類の文字が読めないとか、電光掲示板が見えにくいというのも多く聞いた。

■市民課に聞くと、その都度改善していますと言う。市民課の責任ではない。新庁舎を万全の形でオープンさせるのは新庁舎建設担当者だ。建物が建ったら、はい、どうぞではない。照明の仕組みすら説明せずにオープンさせるのは論外だ。

■新庁舎完成に向け、全庁あげてチームを作り、利用する市民に不便をかけないかどうか検証すべきだった。市民課だけでも多くの問題が見つかった。ほかの部署ではどうだろうか。

■イタリア製家具に固執する姿勢に、点検もせずオープンする役所の姿勢が重なっていく。誰が主役か明らかになっていく。木村市長はことあるごとに新庁舎完成を語るが、一度でも不便を感じた市民には不快感しか残らない。きれいになって誇らしいが、市民は市役所がそれ以上に市民に寄り添ってほしいと願っている。

■昔、どこかの市長が「役所は最高のサービス業でなくてはならない」と語っていた。光市にしても、下松市にしても、幹部が若い職員に、同じように語るようになった時、この地域はさらに住みよい地域になるだろう。    

(中島 進)

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