2026年10月03日(土)

コラム「一言進言」

待機児童問題に一人も質問なし

〜緊急の課題ではないのか?〜

■ 9月に入り、各市で定例市議会が開催される。久しぶりに周南市議会の一般質問に目を通して見た。24人もの市議が執行部に論戦を挑んでいるが、どんな内容で、何を目指しているのか、のぞいてみた。藤井康弘市議はカーボンニュートラルをテーマに自説を披露、市の姿勢を問うが、観念的な考察が目立ち、市民生活の中で取り組むべき課題が見えてこない。確かに勉強家の藤井市議らしい高邁な見識が素晴らしい。

■ 服部恭弥市議は福祉の専門家らしく、介護支援専門員の「法定外業務」に関して質問。変わったところでは西尾孝夫市議の民俗芸能に関する質問もあった。そのほか、公共施設への空調設備整備への関心が強いことが目立った。日本共産党は藤井直子市議が、給特法改定反対ビラの徳山駅前広場での配布に市が不許可にしたことで、憲法違反ではと訴える質問をする。24市議が様々なテーマで質問するが、質問者が多いのは良いことだ。

■ しかし、わが社の我田引水になるかもしれないが、本紙は8月1日号で「周南市は3年連続で待機児童」と小学校の児童クラブへ入れない子どもが45人もいること▽8月29日号では保育所に入れない待機児童が2人、保留児童が40人もいることを特集した。徳山ボートが年間40億円も稼いで市に投入しているのに追いつかない現状はどうなっているのか。「子どもまんなか社会」を高く掲げる周南市にとっては大問題だ。

■ 少子化対策、人口減少対策は緊迫課題だ。財源もある周南市がこのありさまでは将来はない。今回、不思議なことに24市議の中でこの問題を取り上げた市議は一人もいなかった。わが社でもパートの女性が学校に児童クラブに預けられず働けなくなった。議員の皆さんはこうした問題に関心がないのか、仕方ないと理解しているのか。働かないと生活が困窮する子育て世代にどう向き合っているのか。

■ 毎年1千人もの若者が流出している周南市で、若者がここに住みたい、家庭を築いて頑張ろうと思わせるための最低限の要素をないがしろにする地方都市に未来はない。市議会と執行部がともに切磋琢磨して議論し、こどもを育てたい地域にしようという思いを抱いて欲しいものだ。市議会議員に期待できなくなる。

(中島 進)

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