コラム・エッセイ
おつかれさま
新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子先日の稿で「春天来了」と春到来を歌ったが、春と言えば新学期。
年明け以来各地から豪雪の頼りが届く中、時ならぬ寒暖の波を受け、開花予想も定まらぬ体であったが、いつも通りの満開の桜の下、新年度が学校で、職場で始まった。私たちの携わる事業でも何人かの新しい仲間を迎え、今年の目標を語り合い確認しながら気持ち新たに、心を一つに進むことをそれぞれが自分に言い聞かせながら新しい出発の気持ちで活動を開始する。
年度予算の国会審議が、昨年来のパーティ券売り上げ裏金化問題で年度末ギリギリまで遅れたことで事業予算が定まらずやきもきした場面もあったが、無事新年度の出発となり、先ずはめでたし。
仕事を担当する私たちも、事業を管轄する官庁の担当者も、心を合わせて頑張りましょうと声を掛け合う出発が毎年繰り返されるのだが、時には別の思いが混じることもある。業務に携わる私たちのメンバーはほとんど変化なく、互いの気持ちは、事業に係わる様々な思いと経験を共有しながら気持ちを一つに力を合わせてやって行こうねと一様に表せるのだが、事業を管轄する官庁の担当者は大きな組織のお役人で、事業を通じて深く親しくつながっていても数年経てば定期異動で担当を離れてゆく。
事業の隅々を互いに知り尽くし、電話一つで話が通じ合っていた相手が今日からはもうどこかの人になる。年度末の3月は異動の季節。
事業担当者に異動があったときには異動後の4月は後任の担当者との事業を通じた新たな人間関係の構築を思い描きながら例年と同じ思いで新年の活動を始めるのだが、膨らんだ気持ちに並んで前任の担当者とのいい繋がりを懐かしみ別れを惜しむ気持ちが、何かしらの寂しさとなってしばらく漂うのを感じてしまう。
官庁役人にとって定期的に担当事業を変え、様々な経験を積みながら広範な業務に精通してゆくことは役人人生を全うするための必要条件で、いくら相性の良い関係を得ても数年で別れの来ることは最初から分かっていることなのだが、後任者との新しい関係の構築への期待と並んでしばらくは漂い続けることだろう。
この数年間、本当にお世話になりました。一緒に仕事が出来て本当に良かった。どうかお体大切に新しい仕事で一層ご活躍下さい。そしてこの事業や私たちのことを頭の隅に残して、時に思い出して下さい。偉くなられて、予算を沢山持って、またどこかでご一緒できたら嬉しいですね。これから後任の方とは力を合わせてこの事業をもっともっと盛り上げていきますよ。
今年は担当者の移動を経て、こんな思いで迎えた新年度。スタッフ皆で毎日元気に力一杯進んでいこうと思う。
(カナダ友好協会代表)
