コラム・エッセイ
No.6 花のチカラ
一喜一憂 藤屋侃士春。卒業、退職、転勤、入学、就職などなど。人生の転機となる季節である。新型コロナウイルスの猛威が収まらないなか、人生の門出を十分に祝えないのは寂しいことだろう。
人生の門出を彩ってくれるのが美しい花。式典に飾られる花々、花束の贈りもの。思い出に花を添えてくる。
コロナ禍で花の需要が落ち込んでいるといわれて久しいが、先日次女が、
「花を贈ろう、花を飾ろう、春の新生活応援キャンペーン」
が開催中と連絡してきてくれた。山口県産を含む花を2千円以上買うと千円引きになるという。
ちょうど、妻の旧知の友人が、桜の美しい公園近くに引っ越したからと花見に誘ってくれた。お土産を何にしようかと考えていたところだった。
花が好きな友人に山口県産の真紅のバラ2本を買い求めた。我が家の花壇用にはガーベラ。割り引き価格で1400円程度、この価格で日常が豊かになるのはありがたい。友人は大輪のバラに目を丸くし、とても喜んだ。
丹精込めてバラを育てた生産者、いつもならちょっと購入をためらってしまう豪華なバラをプレゼントできた購入者、コロナ禍で暗くなりがちな気持ちを力強い真紅のバラで元気づけられた贈られた人。皆が幸せになれた。山口県が実施したこのキャンペーンに感謝したい。
バラも美しいが、桜も美しい。
元々、あまり花見に行くことはなかった。外出もままならない今日この頃。せっかくの誘いだったので妻と共に桜を見に出かけた。
心配していた黄砂も過ぎ去り、快晴で絶好の花見日和だった。満開の桜で辺り一面がピンクに染まり美しかった。思わず、「来てよかった」と叫んでいた。
我が家の庭の花々も咲き誇っている。15年くらい前に長女がオランダ土産に買ってきて植えっぱなしのチューリップが今年も咲いた。色とりどりだったチューリップが、歌にあるように、赤・白・黄色になり、今年は赤ばかりが咲いた。原種に戻っていくのだろうか。
赤いチューリップの横は黄色いペチコート水仙、その手前は白い馬酔木(あせび)。花は少し違うが、「並んだ、並んだ、赤・白・黄色。どの花見てもキレイだな」。
今年の春の庭。「みんなちがって、みんないい」
友人が庭の花を見に訪れてくれる。毎年この時期の恒例行事だ。
花が美しく咲くのは、受粉を助けてくれる昆虫を引き寄せるためだという。花が引き寄せるのは昆虫だけではない。私たち人間も引き寄せる。花は、心を癒やし、人との交わりの機会を作り、心豊かに過ごさせてくれる。
近所の桜も満開
購入したバラとガーベラ
庭に咲く馬酔木、水仙、チューリップ
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