2026年10月24日(土)

コラム・エッセイ

No.14 家庭菜園の野菜たち

一喜一憂 藤屋侃士

 夏の庭は草取りが追いつかない。そんな庭の片隅の家庭菜園での収穫が、日々の食卓に彩りを添えてくれる。

 キュウリ、オクラ、ミニトマト、バジル、シソ。それに友人が苗を持ってきてくれたバイアムが加わった。

 このバイアム、ヒュナ、ジャワホウレンソウとも呼ばれ、熱帯アジアが原産で、中国や東南アジアではよく食べられている野菜だそうだ。背丈が高くなっていくので、下の葉から収穫していく。見た目は、ホウレンソウとは異なるが、味は似ている。バイアムはビタミンやミネラルを多く含み、ホウレンソウよりも栄養価が高いそうだ。

 市販されていないような野菜を楽しむことができるのも家庭菜園の醍醐味だろう。

 一番できがよくなかったのはキュウリ。数も少なかったが、最後の収穫となった1本は、ずんぐりむっくりしたキュウリらしからぬ形をしていた。しかし、もぎたては瑞々しく、独特の青くささもあって味は良かった。

 元気よく生育を続けているのはミニトマト。昨年のこぼれ種からの野良トマトも含め、4本が所狭しと枝を伸ばしている。

 ミニトマトは花が咲いてから赤い実になるまで1カ月以上かかる。房にたわわに実を付けているが、なかなか赤くならない。赤くなった実から、ボツボツ収穫しているが、1日4個収穫できれば、上出来である。

 世界で最も食べられている野菜はトマトだそうだ。水煮の缶詰、ジュース、ケチャップなどに加工された状態で食べられることが多いことも影響しているそうだ。

 トマトは南アメリカのアンデス山脈が原産だが、現在、最も食べられている地域は、中東や北アフリカで、トルコ、エジプト、リビアといった国々では、年間1人当たり、90キロ以上。世界平均は約20キロで、日本は9キロというのだから、驚きの量である。トマト料理というとイタリアやスペインというイメージが強かったが、40キロ程度というのは意外だった。

 トルコやパレスチナを旅した時の食事を思い出すと、朝食には必ず、薄切りにしたトマトがついていたし、トマトとキュウリのサラダは毎食のように出ていた。トマト味で煮込んだ料理も多かったし、串に肉を刺して焼いたケバブには、串焼きのトマトとタマネギが添えられていた。

 中東とトマトにつながりを感じることはなかったが、改めて思い出すと、トマトはまさに中東の味だった。

 今日の我が家庭菜園のミニトマトの収穫は1人当たり2個。これは、日本人1日1人当たりが食べている量に相当。咲き誇る花からすると来月はもう少し増えることを期待したい。

ミニトマト

家庭菜園のキュウリ(下)

バイアム

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