コラム・エッセイ
18日まで「生誕100年宮崎進展」
翠流▼周南市美術博物館で開かれている「生誕100年宮崎進展-終わりなき旅」が18日で終了する。徳山出身で「旅芸人シリーズ」や、戦後の抑留体験に基づく「シベリアシリーズ」などがある宮崎進(1922-2018)の生涯を回顧することで、日本の近代から現代への100年を振り返る展覧会にもなっている。
▼美術作品といえども、生涯の作品すべてを保管するとすれば膨大なスペースが必要になる。亡くなったあと作品の散逸は避けられない。美術館にまとめて収蔵される人は多くない。
▼その中で、同館は徳山ゆかりの宮崎進、写真の林忠彦、詩人のまど・みちおの作品を所蔵し、尾崎正章の作品も旧新南陽市から引き継いでいる。今回の展覧会もそのコレクションが核になっているが、これだけの作品を一度に見られる機会は少ない。訪れてみてほしい。
▼同市では、スポーツ施設は来年から民間資本を利用するPFIで屋内プールの新築や陸上競技場、サッカー場の大規模改修などが期待と不安もある中、20年計画で進められる。動物園もリニューアル計画が進行中。中心市街地も徳山駅前賑わい交流施設などに続き、民間の駅前再開発もあと1年で完成する。
▼文化会館は1982年、美術博物館は95年の開館。懸案の中ホール建設、美術博物館の所蔵作品・資料を将来、どうするのか、児玉源太郎や林忠彦、宮崎進、まど・みちおの記念館を建設するのか。誕生から20年の周南市。これからの20年先に向けた文化分野のビジョンがほしい。
(延安弘行)
