コラム・エッセイ
郷土芸能の継承
翠流▼コロナ禍で中止、縮小されていたイベント、祭りが今年の夏は一斉に元に戻った。4年ぶりや、台風でコロナ禍前も中止になったため5年ぶりという行事もあったが、多くは以前以上の活気を取り戻した。
▼その中で、地域で長く引き継がれてきた祭りなどの中に開催の継続が不安視されているものがあるのは残念なことだ。原因は長く行事を営んできた人がコロナ禍の間に高齢化する一方、後継者が育っていなかったためという。
▼後継者不足は何もコロナ禍だけが原因ではない。もうかなり前から課題となり、各地域で小学生や中学生が伝承に取り組む動きも続いている。一方で、少子化で子どもの数は減っている。
▼これに対して朗報として受け止めたいのが部活動の地域移行。周南市では平日も含め、子どもたちの活動が地域に委ねられる。市内に郷土芸能部をいくつか作り、地域にこだわらず、伝統芸能を引き継ぐ人材を育てることはできないだろうか。
▼中学生だけでなく、それが高校や大学など上の世代にまで活動を続けることができる仕組みができれば心強い。衰退している郷土芸能がある中で、神楽など全国的には高校生など若者が中心になって引き継がれているものもある。
▼今年の12月17日(日)に周南市誕生20周年記念の郷土伝統芸能大会が市文化会館で開かれる。5年ぶりの大会だが、コロナ禍を経て、次世代に引き継がれる機会にするため、市もさらなる支援に取り組んでほしい。
(延安弘行)
