コラム・エッセイ
AIの時代
翠流▼15日に周南市の徳山中央幼稚園で開かれた子育て講演会で、汐見稔幸さんの講演「『生成AI時代』何を勉強すれば良いのか」は、報道についても示唆に富む内容だった。
▼AI(人工知能)の映像などの情報は五感のうち目と耳で受け取るが、より大事なのは五感全体を使う体験によって情報を得ること。また、これからは、コミュニケーション能力や、新たなものを生み出すクリエィティブ能力などAIが苦手とする力がこれまで以上に重視されるという。
▼日々の報道の仕事でも、インターネットで得た情報をもとに取材して記事をまとめることが増えた。情報を収集・集約、加工するだけなら近い将来、生成AIに取って代わられるだろう。しかし、現地を訪れ、人に会い、五感で得た情報をもとに、人の幸せのためにどんな情報が求められているかを想像しながら記事を書くことはAIでは難しい。
▼AIは道具。道具を使いこなすためには、情熱や努力、使命感や優しさ、思いやり、そして何よりも人の幸せを願う気持ちが根源になければならない。
▼現実は世界の各地で戦乱が続き、AIも兵器として使われようとしているが、同時に平和のために使うことができるのも人間。このことを忘れないようにしたい。
▼私事になるが、65歳の節目を迎え、編集局長を退任して編集顧問になり、未経験の光市を主に担当することになった。新たな出会いにワクワクする日々が続きそうだ。
(延安弘行)
