コラム・エッセイ
厳しい財政状況の中で
翠流▼周南3市の2025年度予算案が出そろった。一般会計の規模は、周南市が約806億円で前年度より10.9%増、下松市は260億円で9.4%増、光市は244億円で過去最大だった前年度から微減となった。
▼周南市、下松市は大きく増えたといっても建設工事などに目立った新規事業があるわけではなく、継続事業が中心。光市は大きな事業が一段落して本来はもう少し減額してもいい時期だ。
▼しかし、物価高騰や人件費上昇が予算編成にも影響。福祉分野のサービスの負担増もあり、歳出は大きくなった。このため、歳入では周南市はボートレース競走事業からの繰入金、下松、光市は基金の取り崩しでやりくり。市議会からも強い要望があり、全国的な流れになっていて下松、光市では市長選の公約にも掲げた学校給食の無償化も先送りせざるを得なかった。
▼大型予算を組みながら財政状況が厳しい今こそ、予算がなくてもできることに取り組む「ゼロ予算事業」、職員提案制度などによる現場の実態に合わせた施策展開で、市職員の力を発揮してほしい。
▼そんな中、各市とも掲げているのが「書かない窓口」などIT技術を使った業務の効率化。取り組み方によっては、書類づくりにかける費用、時間や手間ひまも減らし、事業の見直し・検討にかける時間や市民と対面する時間を増やせる。「厳しい財政」をチャンスととらえ、職員の能力を高めるぐらいの意気込みを見たい。
(延安弘行)
