コラム・エッセイ
大津島の海
翠流▼昨年、光市で虹ケ浜の花火大会や上関の使用済み核燃料中間貯蔵施設の問題でも「光の海」という言葉を何度も聞いた。市民の海に対する誇りと親しみが伝わってくる言葉だ。
▼その言葉通り、花火大会は市民の熱意で開催できた。市も虹ケ浜海岸の新たな特色や価値を生み出す「民間活力活用型虹ケ浜にぎわい創出事業」の事業者の募集を2月27日まで続けている。
▼下松市は笠戸島に国民宿舎大城や家族旅行村、市栽培漁業センター「ひらめきパーク笠戸島」、はなぐり海岸に海上遊歩道(プロムナード)があり、たくさんの人が「下松の海」を楽しんでいる。
▼周南市は工場夜景と大津島。大津島は回天記念館やロッジが並ぶ大津島ふれあいセンター、体験交流施設「大津島海の郷」がある。かつては、春はさくらまつり、夏は海水浴でにぎわっていた。しかし、島民の減少は続き、海水浴場は閉鎖され、12月のポテトマラソンもなくなった。大津島巡航も以前に比べると減便された。
▼島おこしの中心は島の住民、出身者や島に魅力を感じて移住した人などだった。これからもそれでいいのか。光市の虹ケ浜にぎわい創出事業では市が国立公園内でこれまでできなかった活動ができるように努力したことが市議会でも注目された。近江のガマの群生地や馬島の88カ所霊場など、戦争遺跡にとどまらない魅力を持つ「宝の島」を活かすため、もう一歩踏み込んだ施策が必要な時期ではないだろうか。
(延安弘行)
