コラム・エッセイ
6月作品(その一) 宿題「ぼやける」 松永よし子 選
周南漫歩歳月に夫の顔もぼやけがち 河村紅衣
このお題ぼやけた脳が受け付けず 滝川茶々
かすみゆくあなたの背中追えぬまま 浦川うらら
じわじわと記憶薄れる老いの脳 鍵谷珠枝
既読スルー恋がぼやける胸騒ぎ 神田すが代
曖昧な気持じゃないよ君のこと 浦川うらら
記憶ぼけつじつま合わぬ老夫婦 赤尾ひなた
汚れ過ぎぼやけた鏡丁度いい 佃元気
アナログカメラぼやけがいいと若者は 神田鈴佳
前置きが長くぼやける金無心 鍵谷珠枝
多すぎて焦点ぼやける議論かな 中原童士
見たくないモノばかり増しぼける視野 有海静枝
年月は憎しみまでもぼやかせる 有海静枝
あちこちで戦争未来ぼやけ出す 末光康英
白内障ぼやけて見える顔のシワ 中原童士
沈みゆくぼやける記憶手繰り寄せ 浦川うらら
考えて考え過ぎてぼやける苦 有海静枝
ピンボケの過去が行ったり来たりする 神田すが代
白黒はつけず玉虫色の策 河村紅衣
(秀)行き詰まる度にぼやける青写真 神田すが代
権力と金ぼやけて来る平和 選者
