コラム・エッセイ
No.12 9月19日~20日 ビーフフォーの「和牛」とは? アジア支援に時代の変化を
ベトナムは今 コロナ禍を乗り越えて(9月16〜20日) 記者・IMAYA理事 山上 達也第15回IMAYAスタディツアーの第2部に参加できない筆者は、岩本功IMAYA理事長一行と別れてフバイ国際空港から“一人旅”を始めた。
第2部では首都ハノイを訪問し、旧下松記念病院での研修がきっかけでIMAYA活動の原点となった女医、グエン・テュイ・ビンさん(60)らと再会することになっている。筆者も参加してビンさんらと旧交を温めたいが、これ以上は休めない。
フバイを飛び立ったベトナム航空の国内便は、約1時間でホーチミンのタンソンニャット国際空港に到着。空港のフードコーナーを見ると、入国の時に見た「Special Wagyu Beef Pho」を売っていた。
フォーとは、きしめんのように平たい米粉製のめんを牛や鶏のだしのスープに入れ、具材の牛肉や鶏肉、つみれ、タケノコ、ハーブ類を加えたもの。
その牛肉が「Wagyu」という。どこがどう和牛なのかは、食べてみないとわからない。
一杯4万ドン(約222円)。食べてみると牛肉は日本産のような味がした。先入観がある分、気のせいかもしれないが…。
聞けば日本産の牛肉はベトナムでも人気という。きっと国産の牛肉より高いだろうが、ベトナムの経済成長が国民の胃袋の需要に応えているのだろう。
ここから20日午前0時20分発の関西国際空港行きのベトナム航空便に乗るが、英語の館内放送だと台風の影響で出発がかなり遅れるらしい。出発予定より2時間過ぎたところで、キャビンアテンダントの女性が、ペットボトルのミネラルウオーターとバインミーを配り始めた。
搭乗券を示して聞くと、出発時間遅延のお詫びに配っているという。ならばそうアナウンスすればいいのに、何も言わずに、ただ問い合わせてくる乗客だけに配っている。
バインミーとはベトナム風サンドイッチ。柔らかいフランスパンに切り込みを入れてバターを塗り、野菜、ハーブ類、肉類を挟み、ニュックナム(魚醤)ソースをかけたもの。フランスパンがもとになっているのは、ベトナムがフランスの植民地だった影響だろう。
ようやく3時半に搭乗が始まった。日本時間なら5時半だ。これから約5時間のフライトで関空を目指す。筆者の周囲の席はベトナム人と韓国人が圧倒的で、どこからも日本語は聞こえてこない。
離陸から2時間後に朝食が配られ、日本時間で10時前に関空に到着した。あらかじめ厚生労働省の検疫事前登録や税関申告をインターネット上ですませておいたので、入国手続きはスマートフォンのQRコードをかざすだけで通過できた。
関西空港駅からJRで新大阪駅に向かう途中に「下松駅」を見つけた。くだまつではなく岸和田市の「しもまつ」だ。ようやく身近な地名を目にできた。
それにしてもこのたびのスタディツアーでは、我々は多くのことを学んだ。日本がアジアに果たす役割も時代とともに変化していくだろう。そのきっかけをどうつかむかがツアー参加者の課題と言える。責任は大きい。
(おわり)
ホーチミン国際空港で食べたフォー
関空で示した検疫事前登録のQRコード
JR阪和線の「下松駅」の表示
