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経済 : 光市のニュース
【光市】中国ジェイアールバス㈱ 付属光小スクールバス ぐるりんバスも廃止 周防営業所・来年3月末で業務閉鎖
経済光市市川光市長「対応策を早急に検討」
中国ジェイアールバス㈱(酒井俊臣社長、本社・広島市南区)は7日、光市の周防営業所のすべての業務を来年3月末で廃止することを、県庁で開いた記者会見で正式に明らかにした。光市と下松市を走る路線バスだけでなく、付属光小のスクールバスも廃止し、同社の100%出資会社の西日本バスネットサービス㈱が運行する市コミュニティバス「ひかりぐるりんバス」も同時に来年3月末で廃止する。(山上達也)
営業所廃止「持続的経営へ収支改善」
記者会見に臨んだ同社の中安雅文常務取締役企画部長兼運輸部長が発表した。河内政好運輸課長、桑原準一総務課長が同席した。
中安常務は廃止の理由を「輸送改善などの収支改善に取り組んできたが、周防営業所の収支は関係自治体からの補助金を活用しても赤字が継続する状況だった。コロナ禍でさらに経営が悪化し、持続的経営を目指す中長期計画を策定する中で、収支改善策の一つとして周防営業所の廃止を決めた」と説明した。
同営業所の唯一のバス路線「光・下松線」は、下松市の下松タウンセンター前と光市の室積公園口の間の約25キロを1日31往復して運行。路線の大半は国道188号。付属光小の児童専用のスクールバスは周南市役所前―同校前、光駅前―同校前の2系統で運行しているが、付属光中のスクールバスはない。
路線バスは付属光中や光高、聖光高の生徒が利用客の約6割を占める。同営業所の社員は運転手など計10人。
営業赤字は周防営業所だけで4千万円超
自治体からの補助金は昨年度で光市から1284万1千円▽下松市から554万3千円だが、同営業所の昨年度の営業赤字は4,155万円に達した。同社全体では7億円を超えているという。
光・下松線の乗客はピーク時の2006年度は54万8,072人だったが、昨年度は28万746人に減った。市内を循環するひかりぐるりんバスも13年度の約3万4千人が昨年度は1万6千人にまで落ち込んだ。
同社は昨年12月に光、下松両市にバス路線廃止の意向を口頭で報告し、4月に書面で両市に改めて申し入れたという。
同社は9月末までに道路運送法に基づく路線の廃止届を国土交通省中国運輸局山口運輸支局に提出する。
「後継事業者への継承を全面支援」
質疑応答で本紙記者は「付属光小にスクールバス廃止の説明はしたのか」「周防営業所は業務を一切残さず、全面的に撤退するのか」を質問した。
中安常務は「先週に付属光小、付属光中、光高、聖光高を訪問して(撤退を)説明したが、すでに情報が出回っていたこともあり、撤退に対して困惑したり撤回を求める反応もあった。弊社の事情を説明し、後継のバス事業者を見つけていく光市の検討作業に全面的に協力していくことを説明した」と答えた。
さらに周防営業所の今後は「営業所の事業をすべてやめ、社員や車両を有効活用することで会社全体の収支が改善する。土地や建物も賃貸を検討材料の一つとして考えていきたい」と説明した。
中安常務は「後継のバス事業者に路線を円滑に引き継げるよう、情報提供など全面的に協力と支援をしていきたい。長きに渡り、弊社をご愛顧いただき、心よりお礼を申し上げます」と頭を下げた。
これで1942年6月、当時の鉄道省が光海軍工廠の従業員の輸送のために始めた「鉄道省営バス」以来、国鉄バス、中国ジェイアールバスと81年間続いた系譜にピリオドが打たれることになる。
一方、光市の市川熙市長は7日、市公共交通政策課を通じてコメントを発表し「対応策を早急に検討する」とした。(別表参照)
付属光小の児童の保護者にも動揺が広がっており、市内在住の母親は「学校やバス会社から安心できるきちんとした説明が早くほしい」と話していた。
| 中国ジェイアールバスの光市内バス路線廃止に対する市長コメント | |
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中国ジェイアールバス㈱が運行する路線バス事業と、子会社である西日本バスネットサービス㈱が運行するひかりぐるりんバス事業は、長きにわたり本市の公共交通ネットワークにおいて、大変重要な役割を果たしてこられました。 こうした中、このたびのバス路線の廃止は、市民の通勤・通学や通院、買い物などの日常生活をはじめ、周南圏域における通勤・通学などに非常に大きい影響を及ぼすものであります。 両事業者には、これまで運行の継続を強く要請してまいりましたが、今回、廃止の決定に至ったことは、市長として誠に遺憾であり、事態を極めて深刻に受け止めています。 市民の皆様の移動手段を確保するため、今後、廃止されるバス路線のエリアについて、国や県の助言を仰ぎながら、他のバス事業者やタクシー事業者など関係者との連携のもと、対応策を早急に検討してまいりたいと考えています。 光市長 市川 熙 |
